イギリスのBBC放送では修学能力試験を「死ぬか生きるか"do or die"の試験」と報道したことがありました。 さて、修学能力試験は日本の大学入試センター試験に相当しますが、日本との違いは大学入学を目指す受験生が全員受けなければならないことです。 各大学が独自に入試を行なうことがないので、この試験の点数により、大学が決まり、人生(?)までもが決まってしまいます。 ですから受験生には最大限の便宜が図られます。 たとえば試験会場周辺の円滑な交通のため、大都市の役所や金融機関をはじめ、50人以上の一般企業の出勤時間を普段より一時間遅らせたり、受験生が試験に遅れないように、警察のパトカーやレッカー車、陸軍憲兵隊のバイクや車、消防関係の車まで動員して、ピストン輸送に協力したりします。 また、英語の聞き取り試験が行なわれる時間帯に前後して、万が一飛行機の騒音で不利益を被 る受験生がいないように、韓国全土で飛行機の離着陸が禁止されます。 チョ ヒチョル著『Q&A知ってナットク!韓国日常感覚』NHK出版より |